高校野球
 
 今年も、甲子園が始まった。
 なかなかテレビの前で、じっくりと観戦する機会はないが、たまたま今日は、しばらくの間、テレビの前にいた。

 わたしは、もともと、負けず嫌いの性格だと思う。というか、負けて悔しい思いや悲しい思いをするのが、嫌なのだと思う。だから、自分の応援するチームが負けそうになると、その場を離れてしまう。そうして、自分に言い聞かせる。「どっちが勝っても負けてもかまわないじゃないか。たいしたことはない」と…。
 つまりは、自分がかわいいのだろう。自分が悔しい思いをすることが嫌で、そんな場面から逃げようとしているのだろう。

 だから、テレビ観戦の機会があっても、できるだけ、気持ちを入れずに見るようにしている。しかし、見ている内、だんだん気持ちが一方のチームに寄っていく。
 気持ちが寄ってきたチームが負けている。途中までは、テレビの前で熱心にみながらも、回が後半に近づくと、その場を離れて、外出の準備を始めた。また、「いいや、どっちが勝っても」と言い聞かせている自分がいる。それでも結果は気になって、ちらちらとテレビをのぞく。最終回、やっぱり負けてしまった。

 高校野球はおもしろい。かけがえのない1勝のため、 白球を追う姿に感動する。しかし、テレビ観戦と言えども、応援にはエネルギーを要する。青春ドラマに入り込もうとする自分と、それを躊躇する自分を感じてしまうからだ。

 地元チームの試合では、そんなことはくだくだ考えることもなく、応援に熱中できる。
 今年は、~村高校が鹿児島の代表だ。初戦は突破した。さらに、何試合も応援に熱中できることを願っている。
                           
              (2007.8.11)